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 岐阜県揖斐川町の上ケ流(かみがれ)地区。車置き場から木漏れ日が差し込む遊歩道を進み、曲がりくねった急勾配の山道を上っていく。

 20分ほどで高台の展望スポットにたどり着くと、標高約300メートルの山腹に広がる「天空の茶畑」が見えた。

スポットライトのように朝日に照らされる「天空の茶畑」=2024年4月4日午前8時、岐阜県揖斐川町、小玉重隆撮影

【撮影ワンポイント】天空の茶畑

雨上がりの一瞬の光を狙って、1時間ほど高台の展望台で待ったが、思い通りの光が太陽から降り注いだのは1度きり。運に左右される撮影となった。現地に行くには、急な坂道を上るので、しっかりとした靴で訪れると安心。足元には十分ご注意を!(小玉重隆)

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 陽光に照らされてきらきらと光っているのは、茶葉を凍霜害から防ぐ送風機。斜面に備え付けられた丸太に腰を下ろす。あちこちで鳥のさえずりが聞こえ、風が気持ちよい。

 揖斐川町は、まろやかな味と香りを持つ「いび茶」の古くからの産地だ。10年前、茶畑の肥料にする草刈りのための山道をつくっていた佐名敏巳さん(73)らは、何げなくこの風景を見下ろして、その美しさにこう思った。

 「山深いこの地域に人を呼び…

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